深夜のコスプレイベント潜入レポ

書かねばならない。
11時半開始だったのだが諸般の事情によりおれは遅刻した為、友人2名は龍が如くの真似をしながら歌舞伎町で待ってもらうことにした。

  • 0:40 新宿到着

友人と合流し、キャバクラの客引きに愛想笑いを浮かべつつも無視し続け会場へ。
カラオケ屋のパーティ会場を借りてやっているようで佇まいは完全にカラオケ屋。本当に行われているのか不安を覚えつつも店員にニヤニヤされながら「パーティ会場は6階ですよ。」と案内される。もしやスーパーフリー的ないかがわしいパーティが行われているのではと一瞬不安が過るのだが、6階につくと突然現れた受けつけwithゴミ袋(分別済み)に安堵する。会場へ入ると数個の円形テーブルに荷物がボコボコ乗せられていた。

  • 1:00 出遅れた

しまった。完全に出遅れた。円形テーブルは当然人数分なんてありはしない。そこでぐーたら座ろうなんて考えが甘いのだ。「お?新入りが来たぞ」カウンターの方から聞こえる先客の声、そして流れる大音量のパ(ryそれなりの音量のアニソン。おれたち3人はそこではじめて気付いた。
完全にアウェーだ。

  • 1:30 とにかく空気を読め

昼間のコスプレ撮影会的イベントには数回参加したこともあり、安易に「いけるいける」と考えていたが、今回は別だ。メガバズーカランチャー級のカメラ持った奴なんていやしない。音楽に合わせて動いているとはいってもライブハウスの勢いとはまるで違う。部屋の隅のほうでだらだらしゃべっているクラブ的なノリの人間も若干名いたが、ほとんどの人間が完璧なフリでパラパラを踊っているではないか。
「おれたちはとんでもなく思いきった行動を取ったのかもわからんね」
友人と話しながら、一杯酒を飲んでから作戦会議と行こうということになった。酒を飲む。ジンライム等と帰って喉が乾きそうなものをチョイスするおれのセンスに糸色望した。ここは居酒屋じゃないことを忘れていた。緊張で喉が乾く。監督の采配ミスだ。
今回は撮影ができない。ということは方針をコスプレイヤーとはいかなる人々なのかを知る為に交流を図ろうということになった。
しかし、ほぼ全員が踊っているこの状態でどう話すというのだ。
「場違いじゃね?」
ここは上級者の集まりだ。コスプレもしていないゆるいカメコが許される現場じゃない。アウェーの洗礼を浴びながらDJブースに近い場所で立ち飲みすることに。

  • 2:00 曲を覚えるのだ

時間帯としてはマニアックなアニソンがかかる時間帯らしく3人の知識を結集して「ああ、これね…。」とわかったフリをしてみたり、画面に映される映像を見ながら「あるあwwwwwねーよwwwww」といってみたり、挙動不審な行動を取っていた。
それに飽きてきたおれはDJの持っているCDを凝視してどんな曲を持ってきているかをチェックする暴挙にでた。「涼風」という単語を発見し不躾にも「これかけてくださいよ!アニメテラワロスだったんでwwww」といったら「おれマガジンで全部読んでますよ!」とDJの方から快いお返事を頂けた。そしてかけてもらったのだが…。
会場ドン引き。腐女子が圧倒的多数の会場ではそれはねーよwwwwということか。「このアニメ知ってる人いますか〜!」とDJがいったのだが、手を上げたのは数名。しかし「これはいける。」と踏んだおれらは隙を見ては回していないDJの方に話しかける作戦でコミュニケーションを図ることに。「聖闘士星矢とかないですか?」と聞く友人に「今はマニアックな選曲なんで影山さんは後で」と言われ「若干やばい空気になったかもわからん」と思って一時退散。

  • 3:00 光陰矢の如し

コミュニケーションの取り方を再考すべきだと考え、もう一度作戦会議を開くことに。しかし時間の経過があまりにも早い既に2時間が経過している。ここは意を決して声をかけるのだ。とはいえこの空気でコスプレもしていない新参ものが話しをしてもいいものか?しかしそれではいままでのおれらと変わらない。いつまでたってもアウェーじゃないか。そこで友人Kが隣にちょうど座っていた2名に話しかける。
「こういうイベントって何回目くらいなんですか?」
「もう随分長いことやってますよ」
「なるほど!なるほどぉ!」
「いや、初めて来ましてね…勝手がよくわからないんですお」
「地方から来たんですか?」
「い、いえ東京で…」
やばい押し負けてるぞ!頑張れおれら!
「サイトとかもってるんですか?」聞けば2名中1名が持っているということで教えてくれた。キタコレwwwww興奮したおれらは「めっちゃ見ますんで、ブラウザのhomeに設定しますんで、」等と騒ぎ立てる。そしてときめもの話だのTo heartの話だのを勝手に話し始めるおれら。ああ、ヤヴァイ。引いてるぞ!退いてるぞ!これ以上踏みこむと迷惑と考え、おれらは退散しました。

  • 3:30 おれらのわかる曲だ!

時間帯が邦楽の時間にかわったらしい。それまでの曲はイントロで皆さんが「キャー!」といってる中、映像を見ながらサビまではいって初めて「ああこのアニメね…」とわかり疎外感を感じていたのだが、ここからは違った。
時代を遡ってジャニーズ曲をかける時間のようで、少年隊「仮面舞踏会」では、イントロでなんの曲かわかる。しかも映像は紅白で、加山雄三が「それでは歌っていただきましょう!少年隊で仮面ライダーです!」の時の画だった。そしてSMAPのなつかし映像で森君を確認し皆で指差して笑うテンションについていった。これはいけるかもわからんね。さらにはブルーハーツ、B'z、広末涼子等かかるうちに友人と「これはおれらが狂った時にカラオケで歌う選曲に近いなwwww」と話し、益々DJの方々をコミュニケーションを取りたくなってくる。
そしてあたりを見渡すと、さっきまで狂喜乱舞していたコスプレイヤーの方々が休憩に入ったようだ。なるほど、アニソンは振りつきで踊る時間帯で邦楽の時は休憩ということか、話しかける良い機会だと考え恐る恐る話しかける友人T。「一般人の方ですか?」と言われ「え?ガンダムSEEDの一般人のコスプレ?連合の?」とかまったく見当違いの受け答えをする友人T。「やめてよね、本気をだしたら一般人がぼくに敵うわけないんだから。」とキラのコスプレの方に暗に言われてるね。ここでまたアウェーの洗礼。いや、おれらもヲタっすから!こんな身なりでも心はヲタっすから!そこはなんとか笑いで逃げきり、イベントについて御教授願うことに。パラパラの振りつけは主催者が考えるということがわかった。主催者が煽動して皆でそれを覚えるらしい。そして名刺を貰った。やったー!コミュニケーション成立!
そして今度は

  • 4:30 反省文

キャッキャいいながら喜んでいると再びアニソンの時間帯に。萌えアニメ全般らしく、銀盤カレイドスコープドクロちゃんのOP等をしたり顔で友人2名に解説をしてやる。おれ上級ヲタクに近づいてるよな?
そこで不意にかかるハピマテ。ヤヴァイ!Tシャツを頭にかぶり内藤ホライゾンのコスプレでブーン⊂二二二( ^ω^)二⊃しに行こうとする。カウンター付近でヘラヘラしていたおれにはホールまではかなりの距離である。しかし意に介さず突破。周りから「まて、まだ慌てる時間じゃない」「まてこれは孔明の罠だ!」等声が聞こえるも、サビのタイミングを計ってブーン決行。友人達が「ちょwwwwwおまwwwwww」と騒ぐ中ブーンでホール内を飛びまくる。DJの方から「これは何のキャラなんですかwwwww」と呆れられるも、パラパラしている周りのコスプレイヤーにゴキブリのように避けられながらも決行。
おれ空気嫁
そして曲が終ると同時に何事もなかったように元の場所に戻る。
この場を借りて謝罪します。
どう見ても場違いです。本当にありがとうございました。申し訳ございませんでした。

  • 5:30 不利な状況での振りつけ

そろそろ終了に近づいてきたところでいい加減おれらもパラパラを覚えたいと考え、最後列で皆さんの真似をすることに。颯爽とついていくK、微妙に参加してるT、完全においていかれるおれ。

  • 6:00 終了

終了し放心状態で円形テーブルに座るおれら。がんばったよね。少しづつイベントの内容がわかってきた。そして何のコスプレをするか話したりしているうちに出てくるのがやはり、80年代少年ジャンプ系。
そこで出た話が
「いや、むしろ曲をかける側になるべきだ。」
影山ヒロノブをひたすらかけるべきだ。漢系の曲中心で行くべきだ。北斗の拳ならば映像に力を入れたい、男塾は原作の名場面をカット割でキレイに入れたい等を話しながらアウェーでなくホームで戦う決意をするおれらだった。